IM石材採掘所

地上から地下空間へ

大谷石採掘場まで、地上から階段で、地下60Mほどに下りていきます。石材店の社長様の後をついて降りていきます。社長の足取りは、かろやかです。手すりにつかまりながら足を踏み外さないように、下りていきます。降りはじめは明るいし、階段も乾いています。下に行くと湿気があり滑ります。気を付けてついていきます。

 

立て坑地下

長い階段をびびりながらおりついて、見上げました。かなり降りてきました。東西南北すべて大谷石です。写真は、大谷石を切り出した後の壁面です。大谷石のミソは、上は、大きいですが、下の方は、細かいです。大きいミソが出たら下げ進まなくては、なりません。いい目を求めて採掘していくのです。

大谷石立て坑見上げ

写真では、伝わらないかと思いますが、かなりの迫力感です。地上から下まで大谷石です。長い年月をかけて切り出しながら下がってきました。切り出した大谷石は、右のワイヤーでひっかけてウインチで巻き上げて地上に上げます。たてに掘り下げたら次は、横に掘り進みます。そしてその先で又たてに掘り下げます。

大谷石切り出し用チェーンマシーン

地面の大谷石を幅約96CM縦31CM深さ36CM程度の大きさに切り出すための機械です。刃物は、チェーンです、自転車のチェーンみたいなものに約5CMおきに、たがねチップを付けたものを研いで左右で同時に切り出します。この機械がなかったときは、つるはしで、なん千回もたたいたそうです。

大谷石おこし作業

チェーンで切った地面の大谷石を起こします。どうやるかというと、チェーンで切り出すと大谷石の粉が出ます、それをきれいにどけて、1輪車で運びます。写真のように溝に鉄のくさびを入れてハンマーでたたいて広げて底の部分をはがします。したがって下は、でこぼこです。おきてとれたものが、大谷石の原石です。

大谷石の移動

奥の方で採石した大谷石を地上に上げるため、立て坑の再下点まで持ってこなければなりません。3本をワイヤーでまとめ上のウインチで上げて移動させます。地下なので、井戸水のように水が湧き出ています。それをポンプで上げないと水没してしまいます。

大谷石柱残し

大谷石は、所かまわず採掘することは、できません。なぜなら計画性のない採掘すると落盤してしまいます。なので右へ左へと曲がり柱を残さないとたいへん危険なのです。そして亀裂のある所は、より慎重に採掘するのです。

大谷石をウインチで地上に

地上と地下で2人以上でかけ声を掛け合いながら地上に大谷石原石を上げるのです。途中でひっかけたりワイヤーが外れないか、慎重に上げるのです。昭和初期以前は、大谷石原石を下から階段で担いで上げたそうです。

まとめ

ここの採掘場は、社長が掘って専務が引き上げ加工する小規模会社です。また大変きつい上に、危険が絶えず伴います。大谷石採掘場は、最盛期には、何十か所ほどもありましたが、堀つくしたところもあるし、辞めたとこもたくさんあります。今は、5か所ほどです。採掘するには、職人さんの技術も必要です。大谷石がなくならないよういろんな意味で願ってます。

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