現代にも溶け込む大谷石の蔵や塀

宇都宮市内に残っている大谷石の蔵や塀は、古くからのものばかりではありません。独特の質感や風合いは、現代の建築物や街並みにもマッチする建材として、再生され、あるいは新しく建材として活用されるなどしています。最近特に市街地で見受けられるようになったのは、街の中にあった古い大谷石の蔵を再生し、カフェやレストランとして新たな息吹を吹き込む試みです。

「Dining 蔵 おしゃらく」(宇都宮市宮園町)
元・公益質屋だった石蔵がおしゃれなレストランに生まれ変わりました。2階建てで1階が椅子席、2階は座敷になっています。

レストラン「石の蔵」(宇都宮市東塙田)
砂糖や小麦粉などの食糧倉庫だった建物です。倉庫の役割を終え、建物だけが残っていましたが、クリエーターたちの手によって、創作料理を提供する瀟洒なレストラン、カフェとして生まれ変わりました。気軽にランチが楽しめ、結婚式やコンサートの会場としても活用されています。

蕎麦店「蔵」(宇都宮市泉町)
古い蔵そのままの佇まい。素朴な味わいのそばとよく似合っています。飲み屋街の近くにあり、夜遅くまで営業しているため、飲んだ後の「締め」に人気があります。

 

飲食店以外にも、大谷石が醸し出す雰囲気を上手に活かして、ギャラリー、クラフトショップ、花店、美容室など、「古くて新しい」店舗として数多く使われています。いずれも街並みに違和感なく溶け込み、自然な風景を形づくっています。大谷石が持つ素朴な味わいならではといえるでしょう。

県を代表する大谷石

大谷石は、新しく建てられる建物の建材としてもたくさん採用されています。宇都宮市の特産品ということもあり、公共建築物の内壁材などに使われることが多くなりました。代表的なところとしては、県庁、宇都宮市役所、宇都宮市美術館、宇都宮大学、オリオンスクエア、宇都宮城址公園、宇都宮市上下水道局、八幡山公園、釜川プロムナードなどにその例が見られます。栃木信用金庫桜通り支店の店舗や下野新聞NEWS CAFEなど企業の建物に活用されている場合もあります。これらはちょっと見た目では分かりにくいかもしれません。宇都宮まちづくり推進機構では、宇都宮市内で大谷石が建造物に使われている例を丹念に収集してパンフレットにまとめていますので、活用してはいかがでしょうか。

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