大谷石の防水・汚れ防止のための撥水剤塗布作業のようす。ご希望に応じて行います

大谷石の地元宇都宮市にて、原石から工場で加工し、大谷石の様々な製品を加工生産しております、ホサカ石材です。今回は、大谷石の撥水加工のようすをご紹介いたします。

 

【撥水加工のようす 大谷協同組合推奨の撥水剤塗布】

 

大谷石は、水が染み込みやすい石です。そのため、お客様のご要望によっては、自然の加工をしたままではなく、撥水加工を施して納品することもあります。弊社では、大谷協同組合推奨液剤を塗布して、防水・汚れ防止としています。

 

1、乾燥

切りあがったばかりの大谷石は濡れているので、きれいに乾かして撥水材を塗布する準備をします。晴れの日に、工場の外にこのように並べていきます。

 

雲一つない、太陽の出ているときがベストです。冬でも半日ほどで乾きます。

 

こちらの大谷石の仕上げは、コーピン 300×600  20mm(細目)になります。大谷石は、濡れているとこのように青味のある色合いです。

 

大谷石がカラカラに乾燥した状態です。完全に乾燥するとこのように白くなります。これで撥水剤を塗布する準備が整いました。

 

2、撥水剤塗布

乾いた大谷石の、表面と側面小口に撥水剤を塗布します。大谷石材協同組合推奨の撥水剤を、一枚一枚丁寧に塗っていきます。撥水剤は、数十分ほどで乾きます。

 

撥水剤が十分に乾いたら、パレットにのせます。

 

撥水剤を塗り終えた大谷石の裏面には、このように赤いチョークで表ではないことがわかるように印をつけます。裏面と表面を間違って施工してしまうと、ボンドがつかなくなり、はがれてしまいます。

 

3、梱包

撥水加工を終えた大谷石を梱包、荷物締めをします。今回は、300×600 20mm以外にも、少し小さいサイズのものもご注文をいただきました。表面が傷つかないように、緩まないように注意します。また、角欠けが起こらないよう、大谷石との間には緩衝材を入れます。

 

上面にビニールシートをかけます。上にまずビニールをかけることで、水漏れ、水ぬれを防止します。

 

さらに、周り及び上面にラップをかけます。現場で大谷石をボンドで貼り付ける時、貼り付ける面がもし雨などで濡れていると、くっつかなくなってしまいます。出来上がった大谷石を現場へ直送することも多いのですが、濡れていれば現場で乾かさなければならないため、運送や保管の際に万一にも濡れることがないように厳重に梱包します。

 

これで荷物作り完了です!

 

4、積み込み・納品

今回はお客様がトラックで大谷石製品を取りに来られたので、フォークリフトで積み込みました。御影石などと違って比重が軽いので、1パレット数100kgほどのものが多いです。

 

【屋内での作業のようす】

ちなみに、天候の悪い時はこのように屋根のある所で乾燥・塗布作業を行うことになります。乾燥に2,3日かかりますので、天日干しに比べると時間はかかりますが、梅雨時や長雨の時でも作業は可能です。

 

一般的に、お客様からご指定をいただかない限り、撥水材は塗りません。いただくご注文のうち、1~2割程度に撥水加工をさせていただいています。液剤代や工賃などそれなりの費用(㎡あたり数千円)がかかりますが、撥水加工をすることで、施工の時・目地つめの時、掃除しやすく汚れない、変色のスピードが少し遅くなるなど、利点もたくさんあります。特に外部使用の時は、雨が降ったときなどは、濡れた感じにならず乾いた状態が続きます。ご希望がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
 

大谷石について

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