自社加工した大谷石をお届けします。

大谷石の蔵や塀

宇都宮市内を注意深く観察すると、今でも大谷石の蔵や塀がたくさん残っています。石の里・大谷から徳次郎へ向かう国道293号の旧道沿いの西根地区には、曲がりくねった道路を挟むようにして大谷石づくりの蔵が建ち並んでいます。その数は50棟ほどにもなります。蔵ばかりでなく住居として使われている建物もあります。火災から財物を守り、収穫した農作物を収蔵しておく倉庫として、地元の人たちが自分たちの手で建築したものと伝えられています。

文化財として保存されているものもあります。「屏風岩石材石蔵(西蔵、東蔵)2棟、附西蔵棟札1枚」は、2006年(平成18年)に県指定建造物となりました。明治後期の本格的な石蔵で、洋風の意匠を採り入れ、さまざまな技法が施された貴重な建築物です。「渡邊家住宅 主屋・西の蔵・表門」は、江戸時代に建てられた茅葺屋根の主屋を中心に、両脇に大谷石の石蔵が配置されており、名主を務めたという旧家の往時を偲ばせます。2003年(平成15年)、市認定建造物となりました。

大谷石の蔵や塀は市街地も数多く残っています。宇都宮市の象徴的な存在である二荒山神社には、正面石段の左右の石垣に大谷石が用いられています。江戸時代に修理寄附された記録が残っています。JR宇都宮駅西口近くの旧奥州街道口にある「旧・篠原家住宅」は、宇都宮の豪商の商家です。今残っているのは江戸時代の文庫蔵と石蔵、明治時代の主屋と新蔵です。

田川の近くで古くから操業する「中川染工場」には、石蔵をはじめ大谷石の水洗場などが現役として活躍し、かつては80軒もあったといわれる「宮染め」の生産現場の風情を伝えています。敷地の横には大谷石の小さな石橋も健在です。味噌づくりの老舗「青源味噌」にも石蔵が残っています。大谷石の建物が持つ安定した環境は、味噌や醤油、酒などの醸造に適しており、これらの産業で重宝されたことを今に伝えます。1788年(天明8年)創業で市の中心部にある酒蔵「虎屋本店」でも、大谷石の石蔵が今でも地酒づくりに欠かせない役割を果たしています。


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