大谷石積み替え

 

 

ビフォー1

推定60,70年ほど経過した大谷石塀です。表面がボロボロになり、かけや黒ずみがあります。今回、大掛かりに石瓶を壊し、新たな大谷石を積み替えます。門柱も大谷石です。それは、積み木のような、様々な形をした大谷石が積まれた門柱になってます。木戸も渋みのある両開きの車が出入りするものと、押戸で人が出入りするものがあります。

アフター1

積み替え後の大谷石です。角度を変えて、門柱の脇に小さな300mmほどの、だき石を足しました。広さを感じます。現在採掘される大谷石の中で、最上級の大谷石です。コーナーの縦の角ラインが、びっしっとでている、新しい大谷石です。今回は、ここから左に、積み替え工事の1期工事が完成しました。落ち着いてから、2期工事として、ここから右の積み替えも予定しています。門柱も新しくなる予定です。

 

ビフォー2

大家さんの玄関の脇に、マンションの玄関があります。そこから左に既存の大谷石塀が、道の曲がり角まであります。上の笠石は、かけている部分があります。同じく表面も風化しています。大谷石を新たにやり替えることによって、マンション、玄関等の折り合いと見栄えが、大変よくなると思われます。

アフター2

玄関左の、長いスパンの大谷石塀です。2階建てのマンションの前の塀です。大屋さんの敷地とマンションの敷地が大谷石塀で囲まれた、広い敷地です。ここも既存の大谷石を廃棄して、新たな大谷石を、積み替えました。基礎は、そのまま使用して、その上に積み上げました。基礎の汚れている部分は、洗浄してきれいになりました。多少の下り坂になっているので、天場の笠石が途中で段になっています。

大谷石ひかえ

長いスパンの大谷石塀の裏側に、長さ450mmの大谷石でおさえました。これは、ひかえといいます。既存のひかえは、2か所でしたが、今回は、より安全にということで、5か所にしました。このひかえは、車の振動や、地震、何かの接触等の外部からの力とかで、大谷石が倒れるのを最大に防ぐものです。既存のものは鉄筋は、入ってありませんでした。が、今回は、石と石の間にも縦筋や横筋の鉄筋があり、既存のものよりしっかりしています。大谷石施工方法としては、倒れない、完璧な施工方法といえると思います。

ビフォー3

長い大谷石塀のスパンを下から移した写真です。左から右に歩道は、上っています。なぜ、笠石が欠けているのかは、わかりません。見た目が大変よろしくない感じです。そこだけ変えても違和感は、あると思います。やり替えは、金額も係るものですし、検討しないとならない問題です。

アフター3

新しくなった大谷石塀の中のマンションも鮮やかに見えるのは、錯覚でしょうか?そして、マンションの住民の気持ちも明るくなるのでは、ないでしょうか?リニューアルすることによって、街の環境や明るさも、変わる感じがするのは、自分だけでしょうか?

ビフォー4

ここが左端です。ここから左に先は、地面から大谷石が2段の高さだけ、長さ50mほど積んであります。その上は、植栽が塀の代わりをしています。もちろん植栽は、のびるので、植木屋さんに年に1度は、ヘッジトリマーなどで刈り取らなければなりません。施工してしまえば、大谷石塀は、ほぼ手間いらずですが。

アフター4

やはり新しく施工した石塀は、カッコイイ。石塀の材料としては、昨今、いろんなものがありますが、栃木県宇都宮産の大谷石が使われていると、うれしく思います。全国的にも各地で大谷石の塀は、見られることがあります。現在の大谷石の採掘量は、激減しています。テレビなどで採掘場後地を観光場所と、放映してからは、大谷石の人気が高まり、需要に対して供給が間に合ってなく、かなりの納期がかかっているところです。そのうち、大谷石が、採りつくしてしまうのも、遠い先ではないかもしれません。希少価値が出る、貴重な大谷石になると思います。

 

 

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